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 ピアノ調律師サリーパパの濃すぎるピアノ・ストーリー  マガジンID:08567
ピアノ調律師サリーパパです。一般の個人宅に伺うこともあれば、コンサートの調律もあり、学校の調律もあります。そんな日々出会うピアノと持ち主様の深くて濃~いお話です。

最終発行日:2017年3月31日 総発行回数:10回
登録日:2016年11月8日 読者数:19
発行周期:不定期 登録料:無料
バックナンバー:全て公開 発行者のホームページ

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 隣の部屋で…
  発行日時:2017年2月16日 マガジンNo.08567
同じ敷地内に、親世帯の母屋と、息子夫婦世帯の新しい家が建つお家が今回のお客さんです。

それぞれの世帯にピアノがあり、両方とも調律させていただくとてもありがたいお客さんです。

その母屋にはおばあちゃんが一人暮らしです

少し前までは、お孫さんが母屋にきてピアノの練習をしていました。もちろん、自分のお家でも
ピアノを弾いていましたが、兄弟二人でのピアノの練習なので、時間が重なったりした時は、
一方が母屋に来て、練習をしていたのです。

おばあちゃんはその時間がとても楽しみでした。元々、そのおばあちゃんが、二人の息子(一人
はそのお孫さんのお父さん)にピアノを習わせていたので、その頃の思い出がよみがえるようで
した。

しかし、孫たちが、段々と大きくなると、おばあちゃんの家に来てピアノの練習をすることを、
嫌がるようになり、専ら、自分の家でのピアノでしか練習しなくなりました。

母屋に調律に行くと、おばあちゃんは寂しげに、そしてちょっと楽しげに、こう話してくれました。

「最近は、この家で孫たちがピアノを弾いてくれないので、向こうの家から聞こえてくるピアノの
音に合わせて、私は指揮棒を振ってるんですよ。」

自分の家にきてくれなくなった孫達を責めるのではなく、遠くからそっと見守っている。それに
自分なりの楽しみを見つけて、自分も孫たちと演奏を楽しんでいる。

そんな秘密の楽しみを教えてくれました。


隣の部屋から聞こえてくる孫たちのピアノ

そのピアノに合わせてこっそりと指揮棒を振るおばあちゃん



色んな愛の形があることを教えてくれた出来事でした。

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