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厳選!!育児・進路-「読み聞かせから読書まで」 これからの読書とは | |
発行日時:2011年3月3日 | マガジンNo.00130 |
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.273━2011.03.03━━ □1:「読み聞かせから読書まで」 どのような観点で、読書をすすめるか □2:今週で廃刊します。 長い間のご愛読ありがとうございました。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■読み聞かせをたっぷりした。 学校からの国語の宿題や塾で習う 文法や読解をさせてきたはずだ。 中学受験もさせているから、長文もよめるはずだ と安心しているかもしれません。 でも、読書は、一生つづけないといけないのですね。 今回は、将来へ向けた読書方法 について そしてその他、おもいつくまま、書いて 本テーマについて、終了したいと考えます。 ■■■ ■◆ □1:読み聞かせから読書まで(10/10) ■■■ ■■■◆5:読書をしよう ■◆3:将来へ向けた読書方法 ■1:ご家族で読書の楽しみを共有するようにしていきたいのですね。 どこかのサイトで読んだのですが、家読運動 というのでしょうか 読み方が うちどく というらしいのです。 一冊の本で、ご家庭でまわし読みするのですから、本当に経済的ですね。 「いま、何読んでいるの?」と、お子様の読んでいる本に、関心を寄せる だけでいいのです。 親が知らない本の世界について、お子様が話だせる のですから、自然と、ご家庭でのコミュニケーションが促進され、明るく なることでしょう。 ○この うちどく の留意点ですが、 祖父母や兄姉から、当のお子様に本を読むことを強いないこと。 興味・関心のない本を読ませること強いないこと。 当のお子様が本を読んだあとに、コメントや感想を求めてはいけない、 また、感想文を書かせてもいけません。 そんなことをされたら、一発で 読書嫌いになりますから、 周りの人にも、注意しておきましょう。 ■2:ご家族で読書の楽しみを共有するときに、気をつけなければならな いのは、携帯電話による「メールの普及」、パソコンの「漢字変換」で すね。 前者の「メールの普及」は、一つのメールに送ることができる文字数が 画面の大きさ(スクロール量)に依存し、普通の言葉が略して、使い勝 ちになります。 そのため言葉がおかしい。 あるいは日本古来の日本 語ではない。などと言語体形がおかしくなる点です。 後者の「漢字変換」は、変換が自動的にしてくれ、語句の意味も自動的 に表示されるようになっておりますから、漢字を忘れがちになります。 これは読むぶんはいいのですが、書く力の低下につながりますので、な るべく、手で書かせるようにしましょう。 ■3:速読について ■本を沢山しかも、早く読む力を身につける方法として、「速読」という 技術があります。 実は、私どもが、塾経営している仲間で 子供達に、本にかかれている内容を的確に、しかも誰よりも早く読むと いう技術を導入すれば、学校の成績が上がるはず。 その技術を身につ いたら、一生ものではないか と検討したことがあります。 ですよね、 この「速読」という技術を身につけたら、通常よりも早く読めるし、 しかも内容を殆ど覚えておりますから、効果はばっちりですね。 この事実は正しいのです。 うそではありません。誇大宣伝ではありませんし、実用的です。 しかしながら、更に検討を進めるに従い、逆に「致命的な問題」が出て きました。 ここでは、「速読」という技術とはどういう内容なのか、 また 「致命的な問題」とはなにかを説明していきます。 ■「速読」という技術とはどういう内容なのか? ○通常の読み方 本に記載されている文字(いわゆる文庫本や新聞のように、縦書きを例 とする)を読む時は、右から左へ、上から下へと一文字ずつ、目で追い かけていきます。 --- 音読もそうですよね。 --- そうやって、高学年やいわゆる難関中学校入試問題を普段から慣れてい る場合は、前述したように、一文字ずつ、目で追いかける読書方法を通 りすぎて、固まりのある単語や熟語を読んでいく能力が鍛えられていく のです。 英語でいうと センテンス といいますが、 文字列を一塊 として、理解していくのです。 いわば画像処理という感じです。 ○「速読」という技術が身についている方の読み方 通常の読み方は、いわゆる画像処理みたいな感じで、文字を認識し、味 わうのでしたが、「速読」という技術は、更にすすんで、画像処理を大 量にこなしていくのですね。 つまり、 現在読み込んでいる行単位、あるいは、複数行単位で目に入り、それを 理解したり、覚えたりすると同時に、判れば、次の行単位、複数行単位 で、目が移る。もしも、理解できなければ・再度確認したければ、前の 行単位、前の複数行単位に戻って、再度理解することもあります。 このくらい、早くなってきますと、文字を味わうというよりも、記号と して、理解することができるようになるのです。 この「速読」という技術が身につけますと、 読む速度が格段と早くなり、頭の回転を早めることができますし、 暗記する力も通常の読書よりも優れてきます。 ○はい、決して誇大宣伝ではありません。 現に、経済情報、特許明細書や学術論文のような高度な知識を要求され、 かつ大量に読まなければならないレポートをこの「速読」法をふんだん に活用して、業務をしている事例は沢山あります。 ごく当たり前な話ですね。 では、本当にそうなのか お子様に勧めることができるのか というと、少し問題があります。 ■「致命的な問題」とはなにか ○多くの文字の塊を、記号という単位で読み取るので、文章の意味や情報 は直ぐに理解できる反面、文字の持つ意味(感情、心情や立場)の把握 が、とてもついていけないのです。 文字を読むことで、作家の意図、登場人物の心情や立場に心をよせなが ら、感動や怒りを覚える過程を封印してしまうのです。 いいかえれば、 細やかな感情を読むには、人生経験や「速読」の技術で読み取った内容 から、推測しなければならないのです。 つまり、「読書」ができてい ないのですね。 ○お分かりになれましたでしょうか? 本からの感動が全く得られないのです。 味気ない読書になりますね。 要は、「速読」は、国語の読解力の全て解決できるとは限らない。 ということですね。 確かに、本には 経済情報、特許明細書や学術論文のような本もあれば、 人生相談、激しい感情を伴うような文学的な作品もあるのだろう。 前者の「速読」は、経済情報、特許明細書や学術論文のような本 後者の(時間をかけての)読書は、文学的な作品のような本 となりますね。 ■ということは 中学受験でよく出る文章問題は、 「速読」で解消するよりも、後者の(時間をかけての)読書が有効といえ ます。 なにしろ、これから人生で一番恥ずかしいと感じる青春を過ごすのです からね。 ■4:[将来へ向けた読書方法]を考えたときに、 全体から理解していく、ここの細かい所から全体を理解するとか、 いろいろ方法があるかと思います。 その辺の考えを聞かせてくだ さい。 ■大変難しい課題です。 私どもが、塾経営している仲間でも、 「どちらでもいえない。バランスが大切だろうし、本人の感性を大切に したらほうがよい。」 というのです。 ○読者の皆様、どう考えますか? 「個々の場面や心情に注力すると、全体(流れやあらすじ)が見えなく なる」 「作品の全体的な内容を把握すると、細かい部分がわからなくなる」 というので、どちらを優先すべきか というものです。 ○我々のような受験生やお子様の学力向上の観点でいきますと、 「個々の場面や心情に注力すると、全体(流れやあらすじ)が見えなく なる」方法をすすめております。 勿論、異論はあります。 ここでは、受験でよくでる読書に関する問題を解くには、 「個々の場面や心情に注力すると、全体(流れやあらすじ)が見えなく なる」方式がいいのですね。 というのは、受験でよくでる問題は、殆どの場合、短いのですね。 あまりにも、「個々の場面や心情に注力する」と、全体がわからなく なるというケースがあまりないからです。 ○逆に、お子様の将来を考えた場合は、 「作品の全体的な内容を把握すると、細かい部分がわからなくなる」 のを解消するために、普段からの読書をすすめたほうがいいのですね。 というのは 全体を把握する読解力というものは、鍛えれば鍛えられるほど 信念やリーダーシップを鍛えられますし、一貫性のある考えの維持が やさしくなります。 ですので、 「個々の場面や心情に注力すると、全体(流れやあらすじ)が見えなく なる」 「作品の全体的な内容を把握すると、細かい部分がわからなくなる」 の両面から、すすめていったほうがよいかと思います。 以上ですが、ここで終了します。 ■■■ ■◆ □2:編集後記 ■■■ ■10回に分けて、「読み聞かせから読書まで」を配信してきましたが いかがでしたでしょうか? もうし訳がないのですが、 今回の 編集後記 は走り書きみたいな感じですみません。 今週号を持って廃刊します。 ご愛読ありがとうございました。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □受験生を持つ一親 厳選!育児・進路(勉強も含む)方法をお届けします □発信人:立花 義博 E-MAIL: moon_rabbit_yo@infossek.jp スパムメールがあまり多いので、@ を @ に変換しています。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ |